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2018.04.12

在宅について 代表ブログ

新卒訪問看護師という一滴の雫

貴重なデータ、レポートが出ました。

平成 29 年度 厚生労働省
老人保健事業推進費等補助金
老人保健健康増進等事業
訪問看護事業所が新卒看護師を採用・育成するための 教育体制に関する調査研究事業
報告書

https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/h29-2.pdf
こういうことを、厚労省が予算を出して研究し、
業界ひいては市民の皆さんに貢献するのが、
いいですね。
私が今回の委員として参加して、
重要だと思ったことを、下記、要約します。
<メッセージ1>
今は3.4%の事業所しか新卒受入れできていないが、
実は4割以上が関心を持ち、
現状は育成プログラムがないから受け入れておらず、
育成プログラムがあれば、受け入れられそう。
<根拠:FAX 一次調査to訪問看護の事業所>
 過去 5 年以内の新卒訪問看護師の採用の有無について、「はい」と回答した事業所は3.4%
 新卒訪問看護師を採用した事業所で新卒訪問看護師に特化した育成プログラムがある事業所は 44.6%、新人訪問看護師の育成プログラムがある事業所が 25.0%であった。
 過去 5 年以内に新卒訪問看護師を採用していない事業所が、新卒訪問看護師を採用していない理由(複数回答)は、「教育体制が整っていない」が 54.2%であったが、全体の 4 割以上の事業所で今後の新卒訪問看護師の採用に前向きであった。
 新卒訪問看護師の採用に必要と思われること(複数回答)は、「効果的な育成プログラム」が 65.4%であった。開設主体別では看護協会で「補助金などの費用面の支援」「外部機関による育成の支援」が全体よりも高い割合であった。「採用したいと思うが採用できない」事業所は、「補助金など費用の支援」を必要としている割合が高かった。
<メッセージ2>
新卒を採用したことのメリットは、
1)事業所の活性化
2)体制を見直すきっかけ ※教えるが学ぶ場づくり!
3)スタッフの技術向上 ※教える中でレベルアップ!
<根拠:FAX 二次調査to新卒訪問看護師を採用した事業所>
 過去 5 年間の新卒看護師の採用人数は、19 事業所の合計で 41 人であり、1 事業所あたり約 2.2 人であった。
 新卒看護師の募集に向けて実施したこと(複数回答)は、「新卒育成プログラムの作成」が 94.7%、「外部機関と教育の連携体制の整備」が 83.2%であった。
 新卒訪問看護師を採用してよかったことは、「事業所の活性化」「事業所の体制を見直すきっかけとなった」「スタッフの技術向上」であった。
<メッセージ3>
新卒を採用するなら
1)教育体制
2)やりがい
3)そして、反対する人を説得できること
が必要。
<根拠:郵送調査to新卒訪問看護師>
 回収数は 47 件、回収率は 56.6%であった。
 新卒訪問看護師に就職を考えはじめた時期は、「就学後、授業や実習を受けた時」が57.4%であった。きっかけは、「実習をして」が 38.3%と最も多かった。
新卒で訪問看護事業所に就職する際に、約 6 割が周囲の人に反対された経験があった。
反対する人(複数回答)は、家族が 50.0%、学校の就職支援部等が 46.4%であり、反対理由は、知識や技術経験の不足、新卒訪問看護師の前例がないことなどであった。
 就職を決めるにあたり重視した点(最も重視した 2 つを選択)は、「教育体制が整っていること」が 63.8%、「やりがい」が 29.8%、「スキルアップ」が 27.7%であった。
 今まで仕事で悩んだことがある人の割合は、82.4%であり、悩みの内容は、技術や知識面での不安が多く、単独訪問に不安を感じる回答もみられた。
 新卒から訪問看護師になってよかったことは、個別性の高い看護が提供可能であることや、やりがいを感じること等、業務内容に満足している回答が多くみられた。
今回の調査で明らかになった通り、教育体制の整備を進めていくことで、
・現状:約3.4%の340か所×年0.44名(5年で2.2人)=年149名程度
・5年後:約4割の4,000か所×年0.44名=年1,760名程度
になっていくのではないでしょうか。
全国で、ぽつぽつと出てきた新卒訪問看護師。
この一滴一滴の雫が波紋を広げ、
大河になっていくでしょう!
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