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2014.08.20

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インドネシア視察⑤ 予防医療の現状と展望

※なお、本文は「厚生福祉(時事通信)」への掲載記事に加筆・修正したものです。
JICAインドネシア事務所の隣のビルには、日本の「KAIKOUKAI CLINIC」がある。企業健診や人間ドックなどが行われており、日本と同等の設備や価格である。今後、透析センターを増やしていきたいと考えているようだ。
そして、同業種といえる自己採血検査を提供する薬局「Century Pharmacy」(インドネシアに350店舗以上)があるというので、すぐに行った。血糖測定をお願いしますと伝えると、あまりやったことがないスタッフだったので、自分で消毒などを率先して行った。ペン型の針で、ちょっと血液もついていたので新しいディスポーザブルタイプの針に変えてもらった。スタッフはディスポーザブル手袋もしておらず、採血後は絆創膏も渡してくれなかった。検査結果は口頭のみで印刷物などはなく、保健指導やアドバイスシートもなかった。値段は160円であり、同程度の価格帯で高品質のサービス展開はできると思った。そして、薬局内には、血糖センサーは50枚入りで約4000円、血糖測定器は約4000円程度で販売されており、日本と金額が変わらなかった。ただ、実際の仕入れ値は日本より安いはずであるし、薬剤師や看護師の人件費は月8万円程度なので、利幅が大きい構造であった。コレステロールや他の検査もいくつかあったが、メインサービスではなく他の商品のプロモーション目的ということだった。
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まだ自己採血検査のサービスは確立されておらず、接客や感染対策、保健指導ツールの改良など必要であり、逆に言うと、日本から参入した際に優位性は十分にあると思えた。医療健康サービスに限らず、日本に比べてインドネシアではスタッフの接遇レベルが低く、顧客もそれほど求めていないのかもしれない。
インドネシア視察を踏まえ、ケアプロとしての方向性をまとめると、1)ターゲットは、ジャカルタの中間層以上の500万人。2)場所は、ジャカルタに100軒以上あるショッピングモール。中でも中間層に親しまれている「Lotte」や「Hello」がおすすめ。あとは最近のアパートの多くに設置されているフィットネスクラブ。3)パートナーは、財閥系の企業グループである。
最後に、インドネシアから成田に帰ってみると、空港にはシニアの職員の方が、要所要所で、「おかえりなさい」「お気をつけてください」「お疲れ様でした」と声掛けをする仕組みがあることに感動し、日本って、凄いな、いいな、と思った。
事業も、企業も、国家も、規模拡大と繁栄をしていくための成功セオリーは同じであり、インドネシアの発展においても、民度を高めるようなサービス業の成長や健康に対する価値観を持つことが大切であると考え、改めて、いずれインドネシアに進出したいと思った。