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公開日:2014/04/10

代表ブログ

日本初、検体測定室!?

今朝、ケアプロが「検体測定室」の第一号として、厚生労働省に登録されました!
毎週木曜日7:30からの予防医療事業部の経営会議の後、上屋敷、落合、志賀の3名で、霞ヶ関に届出をしてきました。
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これまで、グレーゾーンだった「自己採血の血液検査施設」について、草の根活動として5年間取り組んだ実績が評価されたことと、他社の参入や参入意向が増えたこと、政府の成長戦略として盛り込んで頂けたこと、複数の要因が重なり合って、新しい市場が創造されました。
 長い長い道のりでしたが、昨年の産業競争力会議以降は、官僚の皆さん、業界団体の皆さん、国会議員の皆さん、多くの方との話し合いの中で、制度設計にも関わらせていただきました。
 一部の官僚の皆さんとは、本当に苦労を共にしたので、今度、飲み会ですよ。官僚の方は、本当に誠実な方が多く、感謝しています。
 今回の「検体測定室」については、厚生労働省が4月9日に公表した「検体測定室に関するガイドライン」の中に具体的に掲載されています。
同ガイドラインでは、「民間事業者が、利用者が自己採取した検体を対象に診療の用に供しない生化学的検査を行う事業」を「検体測定事業」とし、同事業を行う施設を「検体測定室」と定義しています。
 事業者は、厚労省医政局指導課医療関連サービス室長に検体測定室の届け出を行うため、早速、ケアプロの予防医療事業部のマネージャー陣は、ケアプロメンバーの想い、応援してくださる方の想い、これまでの20万人以上のユーザーの想い、様々な期待を背負って、霞ヶ関に伺いました。
私がまだ26歳で、社長兼営業兼現場看護師など何でも屋の時に、イオンさんに出した店が潰れたり、本当に大変だった時に、中野店に来る常連のお客さんたちが「社長、続けてくださいね」「もっと必要としている人がいますよ」と励ましてくださったことが思い出されます。
なお、今回のガイドラインでは、体制面では、検体測定室ごとに、医師、薬剤師、看護師または臨床検査技師が運営責任者として常勤する必要があります。また、測定業務に従事する人も医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師に限られます。現状は、歯科医師の皆さんも難しいという状況です。
 検体の採取や測定は施設内で実施し、利用者にはサービスに関する十分な説明を行い、利用者自身が検体の採取や採取前後の消毒・処置を行います。測定項目は「特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準」の第1条第1項各号に掲げる項目の範囲内で、血糖や中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、GOT、GPT、γ-GTPなどが対象です。測定結果の報告は測定値と測定項目の基準値のみです。他の検体検査、がんの腫瘍マーカーなどはNGです。今まで行ってきた総コレステロールはNGになってしまいます。
うちの母親は総コレステロールがなくなるのは残念とのことで、中高年主婦に人気メニューだったため、今までのお客様には大変申し訳ありません。
 利用者には、測定結果にかかわらず、特定健康診査や健康診断の受診勧奨を行い、測定結果を受け利用者から診断などに関する質問があった場合は薬剤師や看護師など検体測定室の従事者が回答せず、かかりつけ医への相談などを促します。この場合、特定の医療機関のみを利用者に紹介しないよう留意します。
特定のところに誘導すると公的保険財源を使用している医療機関から広告料などのキックバックをもらうといったことも発生するため広告規制が医療機関側にもあるのです。
 ガイドラインでは、広告の規制についても明記しており、診療所、健診センターなどの名称は禁止し、診察、診断、治療、健診(例えば、ワンコイン健診)などの広告も行ってはならないとしており、ケアプロでもこのタイミングの前からセルフ健康チェックと名称を統一するようにしています。ワンコイン健診の健診が健康診査ではなく健康診断と捉えられると、診断行為になってしまうので。
一般の方にとって、できるだけ誤解の内容にしなければいけないですものね。
 このほか、事業者は、測定受付台帳(利用者の氏名、連絡先などを保存する台帳)や、使用測定機器台帳、試薬台帳、精度管理台帳を作成し、これらを20年間適切に保管管理する必要があります。20年間というのが非常に長いので、デジタルデータならいいのですが、、かなり大変です。
「検体測定室に関するガイドライン」のポイントをまとめると、
・事業者は、厚生労働省医政局指導課医療関連サービス室長へ検体測定室(検体測定事業を行う施設)の届け出を行う。
・事業者は、利用者に対してサービスに関する説明を十分に行う。
・検体の採取および採取前後の消毒・処置は、利用者が行わなければならない。
・測定結果の報告は、測定値と測定項目の基準値のみとする。
・事業者は、利用者に対して健康診断の受診を促す。
・利用者から測定結果による診断等に関する質問があった場合は、検体測定室の従事者(薬剤師や看護師など)が回答せずに、かかりつけ医への相談等をするよう促す。
・事業者は、血液付着物等の適正な処分などの衛生管理を徹底する。
・事業者は、検体測定の精度管理に取り組む。
・事業者は、広告、廃棄物処理、個人情報保護など関係法令を遵守する。
ケアプロの運用は今までと実はほとんど変わりませんが、下記、大きなポイントです。
・総コレステロールはできなくなる(ニーズはあるものの、ガイドラインの項目に入っていない)。規制強化。
・厚生労働省のお墨付きがつく。規制保護。
・自社は勿論、競合参入活性化、産業が出来る。規制緩和。
ケアプロとは、革新的なヘルスケアサービスをプロデュースし、健康的な社会づくりに貢献することが、社名の由来であり、理念です。
「検体測定室」という新しい産業が育って、我が国の生活習慣病予防と医療費抑制、更には新産業成長につながれば幸いです。
PS
社内では、規模拡大に向けたマニュアルの整備、人材採用・教育、販路開拓、資金調達、などの準備を進めています。
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「規制改革もされたし、よっしゃ、いったろかー」@4月9日、大阪出張中にて