第5回インタビュー企画(前編)。今回は、病院での5年間勤務をされて後に訪問看護に転職されてきた猪田さんにインタビューを行いました。前編では、猪田さんが訪問看護を志す原体験から、訪問看護への転職への決意に至るエピソードを伺いました。

<プロフィール>
猪田 舞(いのだ・まい)
ケアプロ訪問看護ステーション東京 足立ステーション
2017年入社。大学病院のHCU経験後、以前からなりたかった訪問看護師になるため、ケアプロ訪問看護ステーション東京に転職。いつも真っ直ぐでマイペースな性格。足立ステーションの愛されキャラ。

★後編はこちら:「看護師の私自身が幸せになる暮らしの場面」|スタッフ・インタビュー 猪田舞[後編]

 

今回は猪田さんにインタビューをしたいと思います。
まずは自己紹介をお願いします。

ケアプロ訪問看護ステーション東京の足立ステーションで働いている猪田舞です。看護師になって7年目で、訪問看護師としてはもうすぐ2年が経とうとしているところです。訪問看護師になる前は、大学病院のHCUで5年働いていました。

 

HCUでは、どんな経験をされていたんですか?

ICUと一般病棟の中間の役割を持つ組織だったので、中等症の患者さんが多かったです。主に感染症疑いの方や、内科系や形成外科や泌尿器、乳腺外科のオペ直後の方がいまいた。あとは夜間の緊急入院受入ですね。多かったのは呼吸器内科、循環器内科、消化器内科の方です。

HCUは患者さんの幅が広くて、歩ける人もいれば、呼吸器を使用している方もいて、ALSの方もいらっしゃいましたね。みなさんHCUから一般病棟に移られるので退院調整の経験自体は少なかったのですが、色んな疾患や状態の患者さんへの看護を経験させてもらいました。

 

もともと、HCUなど急性期系の領域を希望されていたのですか?

もともとは訪問看護に興味があったんですが、その時は新卒からなれるっていうことは知らなくて。なので、色んな疾患を経験しておいた方が訪問看護に役立つかなと思って、HCUを希望して配属して頂けました。

訪問看護に向けて、計画的に経験を積まれていたんですね。

 

「もともと訪問看護に興味があった」ということでしたが、何かきっかけがあったんですか?

高校生の時に、最初は保健師になりたいと思っていたのですが、保健師になるには看護師にならなきゃいけいないということを知って、「まずは看護師の体験をしなきゃ」と一日看護体験に行ったんです。
そしたら、たまたま訪問看護に連れて行ってもらうことになって、その時に利用者さんと看護師の関わる姿をみて感動したのがきっかけですね。その日から、「訪問看護師になりたい!」って思うようになりました。

 

一日看護体験で訪問看護に行くってめずらしいですね。

そうなんです!!病院行ったら、いきなり「自転車乗るよ!」って言われて(笑)。私としては「えっ?自転車?」って、イメージしてた看護体験と全然違うことにびっくりしたんですけど、訪問看護に行ったら感動しちゃったんですよね。

 

感動したのはどんな場面だったのですか?

その時に訪問させていただいたのは100歳位のおばあさんで、バイタルチェックや状態観察、清拭などのケアに一緒に入らさせてもらいました。その方は、認知症もあって話すことができなかったんですけど、その家族と看護師が世間話をしながらケアを行っていたんです。そしたら、その話を聞いていたおばあさんが、ニコッって一瞬笑った瞬間があったんです。上手く言葉に出来ないんですけど、その場面に「わー、素敵だな」って感動してしまったんです。その後も、おばあさんの表情が和らいでいって、当時は高校生だったので話すことができなくてもちゃんと聞こえてるんだなってことにも感動しましたし、それを看護師さんが意図的に行っているっていうのを知って、今でもとても印象に残っています。それからずっと「訪問看護をやろう!」って思ってました。

猪田さんが訪問看護を志す原体験には、そんな経験があったんですね。

 

高校生の原体験から時間を進めて、今度は病院で感じていた看護のやりがいについて教えてもらえますか?

病院の時は、みんなで一体になってチームで看護をすることが楽しかったです。HCUだったので、急な入院があったり、状態の変化があったりするんですけど、そんな中でもちゃんと看護や医療を提供できるように、仲間と連携して仕事に取り組んで、やり切った時はとても達成感などがありました。
また、やりがいとは少し離れてしまいますが、自宅で暮らしているがんの末期の方など、痛みのコントロールが上手くできなかったり、家族の方が対応しきれなくなって入院される方もいらっしゃったので、どういう状況だと入院したほうが良いのか、入院せざるを得なくなってしまうのかを学ばせて頂いたことも、良い経験だったと思います。

 

感動したのはどんな場面だったのですか?

その時に訪問させていただいたのは100歳位のおばあさんで、バイタルチェックや状態観察、清拭などのケアに一緒に入らさせてもらいました。その方は、認知症もあって話すことができなかったんですけど、その家族と看護師が世間話をしながらケアを行っていたんです。そしたら、その話を聞いていたおばあさんが、ニコッって一瞬笑った瞬間があったんです。上手く言葉に出来ないんですけど、その場面に「わー、素敵だな」って感動してしまったんです。その後も、おばあさんの表情が和らいでいって、当時は高校生だったので話すことができなくてもちゃんと聞こえてるんだなってことにも感動しましたし、それを看護師さんが意図的に行っているっていうのを知って、今でもとても印象に残っています。それからずっと「訪問看護をやろう!」って思ってました。

 

逆に、モヤモヤしたことはありましたか?

そうですね。強いてあげるとしたら、受け持ちの患者さんが複数名いるので、どうしても頻回なコールや緊急性の高い方に看護師の手が集中してしまって、そんな様子を見ていたがん末期の方が本当は痛くて辛いのに遠慮させてしまったりすることなどがあったことですかね。そうならないようには意識してるんですけど、同時に複数名看なきゃいけない体制上、どうしてもやむを得ないことがあって、少しモヤモヤしましたね。

たしかに、家族も近くにいれない状態という面では、HCUやICUの特徴的なモヤモヤかもしれないですね。

 

病院では5年間経験されたとのことでしたが、転職はいつ頃から考えていたんですか?

ずっと「いつか訪問看護にいこう」と思っていたんですけど、「まずは3年」っていう暗黙のルールがあって、転職を考え出したのは3年過ぎてからですね。なので、3年目になってから師長さんに訪問看護をやりたいことを伝えたんですが、「あなたにはまだ早い!」って言われてしまって。(笑)「あなたはまだ退院調整もやれてないし、他の病棟も見たほうが良い」って。最初は、確かに退院調整は学んだほうが良いかなとも思って、そこから2年間は働きつづけた感じですね。

 

なるほど。その後、5年目で改めて転職に踏み切った時は、何かきっかけがあったんですか。

相談してから2年間働き続けて、その間に様々なことを学ばせてもらいました。でも、退院調整は10年目以上のベテランの方が中心に行っていて、そこまで学ばなきゃいけないとしたら「いつになったら訪問看護にチャレンジできるんだろう」と思って、5年目からは具体的に転職に向けて動きはじめた感じですね。あとは、病院経験での基準で考えるのではなくて、師長さんに「私は訪問看護がどうしてもやりたい!」ということを軸をぶらさずに伝えて、いよいよ訪問看護師になれることになった感じです。

「待ちに待って、いよいよ決意した!」という感じだったんですね。

 

★後編はこちら:「看護師の私自身が幸せになる暮らしの場面」|スタッフ・インタビュー 猪田舞[後編]

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