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40歳からの新卒訪問看護の道|新卒訪問看護師インタビュー 前田祐典 [前編]

ケアプロスタッフの紹介

投稿:2019.05.10  更新:2021.02.19

40歳からの新卒訪問看護の道|新卒訪問看護師インタビュー 前田祐典 [前編]

第6回インタビュー企画(前編)。今回は、ケアプロ初の「おとな新卒」の前田さんにインタビューを行いました。前編では、前田さんが訪問看護を志した背景や「おとな新卒」ならではの就職活動時の悩みについて伺いました。

<プロフィール>
前田 祐典(まえだ・ゆうすけ)
ケアプロ訪問看護ステーション東京 足立ステーション
社会人経験を経てから看護学校に入学し、2018年4月に新卒訪問看護師としてケアプロに入社。看護師になる前は、美容師、訪問美容、介護福祉士、ケアマネなどの様々な経験の後、訪問看護師を目指してケアプロへ。穏やかな雰囲気にも関わらず、内面に熱い想いを持っているメンバーです。

★後編はこちら:信頼関係の重要性を感じる訪問看護|新卒訪問看護師インタビュー 前田祐典 [後編]

 

今回は前田さんにインタビューをしたいと思います。
まずは自己紹介をお願いします。

前田祐典、40歳、新卒です!

「40歳」、強調しましたね。(笑)
ちなみに、読者の方に向けて補足すると、「40歳で新卒?」と思われる方もいるかと思いますが、ケアプロでは看護学校を卒業してすぐの看護師を「新卒」と定義しています。とりわけ、前田さんのように社会人経験がある方は「おとな新卒」との愛称で呼んでます。

 

前田さんは、どうして新卒から訪問看護にチャレンジしようと思ったのですか?

もともと前職が介護関係の仕事をしていたので、看護学校に入る前から「訪問看護師になろう」と思っていました。

 

前職の介護系の仕事は、どんな内容を行っていたのですか?

看護学校に入る直前は、在宅のケアマネージャーを行っていました。その前は、介護福祉士として働いたことがあります。在宅だけじゃなくて、施設も在宅も、どっちも現場やケアマネの経験があります。ケアマネは3~4年ですね。その前の介護系の仕事は、ざっくりですが10年くらいやってました。

十数年、介護福祉系の現場に携わってきたんですね。

 

介護福祉の仕事から、看護師になろうと思ったきっかけはなにかあったんですか?

きっかけは、介護系の施設で働いていた時のことなんですが、介護療養型の病院を特別養護老人ホームに転換する仕事に携わった時ですね。転換させる仕事するにあたって、転換させる前は介護療養型病院のケアマネージャーとして働く必要があったんです。その時に、当然、病院なので医師をはじめとして医療関係者の方とコミュニケーションを取る機会が多かったんですが、医療的な知識もあまり持っていない状態だったので、医療的な知識も身に付けたいなと思って、看護学校に入ったのがきっかけですね。

医療的な知識がわからないのは、在宅領域でケアマネージャーをしていた時も思っていたんですけど、病院でケアマネージャーをした時により一層必要性を感じました。病院に所属していた時は、利用者さんに対しても医療的な側面でもケアプランを考えることがもちろん必要だったので、なおさらでしたね。

なるほど!
看護の勉強をして、またケアマネに戻るという選択肢ではなく、訪問看護を選んだのは何か理由があったのですか?

学校で勉強しても、結局現場でやらなければ分からないだろうなと思って。資格だけとっても意味がないので、まずは在宅の現場で実際に学びたいなと思いました。将来的には、現場をしっかり学んで、医療・介護の両方の視点でプランニングができるケアマネージャーになっていけたらなとは思っています。

 

医療と介護、両方の実践経験があるって確かに強みになりそうですね。

もちろん、それぞれに役割があるので、全部のことができるようになる必要はないとおもうんですけど、色んな関係者と同じ感覚で話すことができるのは、それぞれの強みを活かしながらケアマネージャーとして連携を図る上でも活きるのではないかなと。いずれは、そういったケアマネージャーになって、価値を還元していくキャリアも良いなと思っています。

 

たしかに医療的な知識に強いケアマネさんが増えると、連携がよりスムーズになりそうですね。
前田さんは、以前から訪問看護師になりたかったということでしたが、新卒からチャレンジするのにあたって、困ったことはありましたか?

地元は岩手県だったんですが、向こうは新卒で採用してくれるところが、まずほぼなかったですね。(笑)学校の教員に聞いたり、自分自身岩手でケアマネ経験があったので、そういったところから情報を集めたんですが、「まずは臨床3年」と言われてしまいました。
その後に、自分の友人で一人だけ新卒から訪問看護師になった方がいたので、話を聞いたんですが、「雇ってもらえても育成のカリキュラムがなくて不安だった」という話があったので、県外でも教育体制が少し整っているところでチャレンジしたいなと思うようになりました。

 

そうすると、就職活動で困るのは、「そもそも受け皿がない!」ってところなんですね。

そうですね。あと、受け皿があったとしても、年齢的な問題は気になりますね。自分の場合だと、看護学校を卒業した時点で39歳だったので、結局他の新卒と比べたら、20年位は働き続けられる年数が限られるてしまうんです。そうすると、会社としては長く働いてくれたほうが良いから、採用が厳しくなる側面もあるのかなとは思ってました

 

実際にそういうことを言われるようなことってあったんですか?

実際に「年齢的に考えても」というリアクションはありましたね。もちろん、これまでの社会人としての経験は活きるけど、看護師としての経験はないっていうところで、採用は難しいと思ってそうな印象を受けることはありました。

その他の不安としては、自分は専門学校卒業だったのですが、今新卒訪問看護師として働いている方は大卒の方が多かったので、そういった面で「大卒じゃないと無理なのかな?」と思うことはありました。

 

なるほど。ケアプロも大卒か専門卒かは意識してないですけど、これまでエントリーしてくれた方がほぼ大卒の方だったので、学校という面でみると前田さんがはじめての専門卒になりますね。学生さんからすると、そういったところも気になるんですね。
色々調べる中で不安なこともあったと思うのですが、途中でチャレンジするのを諦めようと思うことはなかったですか?

それはなかったですね。看護学校にいくと決めた時から、訪問看護師になりたかったので。ただ、さっきも話したように受け皿が少なかったので、もし不採用だった時に備えて、病院など他の選択肢は準備しておきました。その準備もあったから、ちゃんと就職活動でチャレンジできたかなと思います。
あとは、学校の先生から「訪問看護の就職はやめておきなさい」ということを暗に言われることもありました。「少しでも病院を!」って。それを言われた時は、自分自身訪問看護をやりたい気持ちがブレずにあったのと、他の方より年をとっている分、早く訪問看護に携わりたいという気持ちもあって、押し切りました。(笑) 病院の経験も積みたかったら、その時に積めばいいなと思って、自分の中で優先順位をつけて考えましたね。

 

★後編はこちら:信頼関係の重要性を感じる訪問看護|新卒訪問看護師インタビュー 前田祐典 [後編]

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