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<訪問看護師の日報より:家族とできることを見つける看護を通して>

訪問看護師の日常

投稿:2018.05.25  更新:2021.02.24

<訪問看護師の日報より:家族とできることを見つける看護を通して>

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ターミナルの方への訪問にて。訪問するとSpO2も低下しており、意識レベルも顔をしかめる程度の反応となっており医師からもいよいよだということが家族へ伝えられました。
奥様は時折涙を流しながら、「パパ、聞こえてる?」と声をかけていました。
今回私は3回目の訪問でしたが、お酒が好きだという情報は知っていたので、奥様に伺うと、「ウーロンハイが大好き」とのこと。
口を湿らす程度にウーロンハイを召し上がって頂いても大丈夫ということを伝えました。
奥様がご本人に「ねえ、パパ、ウーロンハイ飲む?」と聞くと、先程まで呼びかけてもあまり反応を見せなかった利用者さんの眉毛が大きく動きました。
「パパ、聞こえてるんだね!飲みたいんだね、あとで作るよ!お酒の時だけ反応するんだから!もお!!!」っと家族みんなで笑い合いました。
さらにまたSpO2も低下してきているようので、今日が最期のお酒となるかもしれません。
家族とできることを見つけて、少しでも充実感が得られる在宅看取りとなるようサポートしていきたいです。
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ケアプロでは、年間数十件のお看取りに関わらせて頂いております。
その一人ひとりに様々なエピソードがあり、「家で最期まで暮らす」という場面から訪問看護師自身たくさんの学びや考えるきっかけを頂きます。
利用者様やご家族が最期まで納得できるよう、学びを活かしながら看護を提供していきたいと思います。