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公開日:2015/01/20

代表ブログ

看護師の特定行為。今のところ静観

医師不足の中で、医療行為ができる看護師の資格制度を、
という規制改革論議は、20年以上前からずぅーっと行われていた。
そして、厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討委員会」
は2010年3月、医療行為の一部を看護師に認める新たな枠組みの
必要性について報告書にまとめた。
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米国などではナースプラクティショナーといった資格があり、
医師の指示を受けずに診断や治療ができる。
私が大学生の10年以上前に米国に訪れた時に、
医療モールのクリニック、病院、在宅医療などあらゆるところで
すでに多くのナースプラクティショナーが活躍していた。
そして10名以上の日本の友人らが
米国にわたってナースプラクティショナーとしての
資格を取得して活躍している。
日本でも、医師や看護師等からナースプラクティショナー等の導入に
ついて期待する声はあった。
そして、いくつかの大学院ではすでにナースプラクティショナーの
養成課程を設けて修了生をだしてきた。
ただ、先の報告書ではあくまでの医師の指示を受けて
特定の医療行為を実施するものとして
「特定看護師(仮称)」を定義、提案したもので、
米国などのナースプラクティショナーに比べると
時代遅れと言わざるを得なかった。
それでも、「特定看護師」という新たな資格制度に対する反対は強く、
資格制度ではなく「認証制度」へと変化した。
しかし、認証制度も資格になるということで反対があり、
「研修制度」へと落ち着いた。というか、骨抜きになった。
看護師一人で訪問する訪問看護では、
特にこの制度改革が大きな影響を与えるため、
大きな関心を持って見守っていただけに、
煮え切らない思いがある。
今後の予定は、
4月から研修期間の受付開始
10月から制度スタート
である。
研修の共通科目は315時間で、
「中心静脈カテーテルの抜去」
「病態に応じたインスリン投与量の調整」
など38項目の特定行為について研修。
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厚生労働省の看護課長は2025年までに、
研修修了者を「2桁万人」出したいということで
10万人以上(毎年平均1万人)!?
ただ、「研修制度」がない現在も医師の指示のもとで
「中心静脈カテーテルの抜去」
「病態に応じたインスリン投与量の調整」
などは実現可能。
研修を受けなくても今までどおり可能な中で、
研修を受けるインセンティブとして、
修了者がいる病院や訪問看護ステーション等への
経済的評価等が今後どうなるか。
また当初の問題意識にあった医師不足解消に
貢献するのか。
課題解決に資する施策になったか、が重要であり、
効果がなければ、軌道修正が求められる。