経産省の事業報告会があった。
様々な企業の方と新しいご縁をいただいた。
さて、みなさんは、インドにどのようなイメージをお持ちだろうか。
私は、ガンジス川に痩せた老人がいるようなイメージを持っていた。
しかし、3年前に初めてインドに訪れたときに、衝撃が走った。
インドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールでは、高層ビルが立ち並び、
交通渋滞で街中にクラクションが鳴り響き、太った人が多いのだ。
インドのスターバックスの料金は日本よりも高いが、若者でにぎわっており、
本場のチャイティーも楽しめる。
本場のカレーはオイルたっぷりでカロリーが非常に高く、
太っていることが豊の象徴である。
しかし、国際糖尿病連合によれば、
インドの人口12億1,000万人(2011年国勢調査暫定値)のうち、
糖尿病患者は6,920万人(2015年)と推定され、
2040年には1億2,350万人に達すると予想されている。
インドにおける糖尿病患者数(推移&予測)
(出所:国際糖尿病連合)
そこで、日本でセルフ健康チェックと訪問看護を展開するケアプロでは、
インドの予防医療に貢献すべく、2015年11月に、インドに子会社を作った。
インドの健康診断センターの届出の準備をし、現地のクリニックと提携して看護師や医師の体制確保をしていった。
行政への届出ではわいろを求められることもあり、6か月もの時間を要した。
インドの看護資格は国家資格ではなく、質にばらつきがある。
給料は月4万円程度でインドの平均収入並である。
ただ、保健指導や予防医学についての知識や技術は乏しく、教育に最も時間を要した。
しかし、現地の看護師はケアプロの活動に賛同し、協働してくれることになった。
教育に使用したマニュアル
保健指導に使用するパンフレット
そして、日系企業の現地法人ネットワークを活かして企業などに出張して、
セルフ健康チェック(血圧測定やスパイロメーター等)を提供した。
利用者からは「生まれて初めて検査をした。糖尿病だと分かったので病院にいく」
「日本と同じ金額でも受けるよ」「日本のサービスや機器は信頼がおける」といった声が聞かれた。
血圧測定の様子
検査後の保健指導
ケアプロに並ぶ長蛇の列
まだ立ち上げ段階であり、カースト制度の影響も残るインドという国で、ビジネスをしていくだけでも難しいが、
急成長するインドにおいて、和食やフィットネスなども含めて、
日本式の予防医療を広げて、国際保健に貢献していきたい。