転倒骨折を防ぐにはどうすればいい?
公開日:2024/04/26
高齢者の健康問題には、認知症やフレイル・ロコモなど様々なものがあり、少子高齢化が進む昨今においてはより大きな注目を集めています。
その中でも今回は、その後の生活にとても大きな影響を及ぼしかねない「転倒骨折」について触れ、その特徴や注意点、予防するために必要なチェックや検査について紹介していきます。
転倒骨折:要介護や寝たきりの原因の一つ
筋肉や運動機能の衰えなどによって引き起こされる転倒は、年を取るほどそのリスクは上がっていきます。
特に、転倒を原因とする骨折は重大です。
転倒によって骨折が起こりやすい部位には、大腿骨頸部や背骨、上腕骨の付け根、手首などがあります。
特に大腿骨頸部を骨折すると、治療に大きな負担がかかることもあるため、そのまま寝たきりになってしまう方もいます。
実際に、65歳以上の方が要介護になる原因としての「骨折・転倒」は「脳血管疾患(脳卒中)」「認知症」「高齢による衰弱」に次いで4位とされているため、十分な注意が必要です。
(出典:内閣府 令和3年版高齢社会白書(全体版))
また、転倒による骨折は女性が多いという特徴もあり、これは高齢になると女性の骨密度が下がりやすくなることと大きく関係しています。
転倒骨折と骨の強度低下(骨粗しょう症)の関係
骨も新陳代謝をしています。
「破骨細胞」によって古い骨が破壊され、「骨芽細胞」によって新しい骨が作られることで、骨は新しい状態が維持されるのです。
そして、この二つの働きがバランスよく行なわれることで骨密度は保たれるのですが、バランスが崩れると骨の強度が下がる「骨粗しょう症」のリスクが高まってしまいます。
特に女性は、加齢や閉経などでこのバランスが崩れる可能性が高く、骨粗しょう症を発症するリスクが高いとされています。
例えば、破骨細胞の働きを抑える「エストロゲン」は閉経によって少なくなる女性ホルモンです。
エストロゲンが少なくなると破骨細胞の働きが活発になり、骨粗しょう症のリスクが高くなります。
転倒骨折と筋力低下の関係
また、加齢に伴い身体機能が徐々に低下すると、筋力、バランス能力、瞬発力、持久力、柔軟性が衰えてしまいます。
これの大きな問題点は、とっさの身体の反射的な動きがうまく行えなくなることです。
具体的には、「自分はこのように動くつもり、動きたい」
という身体の動作の予想・期待と、現実の身体の動作との間にギャップが生まれ、
転倒のリスクが高くなる可能性があります。
まずはチェックして予防のアクションを
こういった転倒骨折を防ぐためには、まずは骨密度と筋力・運動機能のチェックをすることが大切です。
骨密度のチェックとしては、
・DEXA法(全身)
・MD(手指)
・QUS法(足首、手首)
があります。
もし骨の強度低下が確認された場合は早めに整形外科へ受診しましょう。
弊社は足首を利用したQUS法の骨密度測定器を保有しており、健康イベントサービスやレンタルサービスにてご活用いただけます。
続いて転倒リスクチェックについてです。
これは椅子から立ち上がる際の足の筋肉とバランスを測定し、力強さ・スピード・バランスを3段階で評価するものです。
このように、骨密度や筋力・運動機能のチェックを定期的に行なうことで、転倒骨折のリスクを下げる生活習慣を強く意識することが可能になります。
転倒骨折を予防する生活習慣
転倒骨折を予防するためには、食事や運動の習慣を整えることが重要です。
食事では、カルシウムだけでなく、ビタミンDやビタミンK、マグネシウムを摂ることが推奨されています。
運動においては、激しい運動ではなく、ウォーキングやジョギング、筋力トレーニングを行なって筋力や運動機能を維持することが重要です。
また運動は、骨に刺激を与えることができるため、骨の強さを維持することにも繋がります。
骨密度・転倒リスクチェックの導入実績
<女性の健康セミナー&骨密度測定>
大樹生命保険株式会社板橋営業部様にて、お客様向けに「女性の健康」という内容のセミナーとともにQUS法の骨密度測定を実施しました
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