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公開日:2015/06/03 最終更新日:2019/01/04

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新卒でも訪問看護師になれる!

新卒で訪問看護師になった小瀬を紹介します。

※小瀬は大学後輩です。和尚の道を断って、色々と修羅場をくぐり抜けて来た男として尊敬しています。根はしっかりしており、人懐っこく、カッコつけようとするのが可愛らしくて、皆から親しまれる人です。

●落ち込む新卒

新卒で訪問看護師になるなんて無理! そう思われる方も少なくないのでは? 今回は、そんな医療業界の“間違った常識”を打ち破るべく、ケアプロに新卒で入社した、小瀬文彰のケースをご紹介したいと思う。
まだまだ未熟な面はあるものの、入社当時と比べると見違えるほどたくましくなった。新卒で訪問看護からの失敗や成長体験、これからの課題などについて本人に聞いてみた。

●話しかけるのがやっと……

「はじめのころは、利用者さんに話しかけるのがやっとでした。血圧を測定して、『数値が少し上がってるけど、どんな要因が考えられる?』と先輩に聞かれても、1個か2個しか思いつかない。
当日行う手技の手順を事前に覚えていっても満足にできず、3カ月くらいは落ち込んでいました」
訪問看護に限らず、どんな職場でも新人が自信を失って落ち込むのはあたりまえのこと。自分の未熟さを受け止めて、どう乗り越えていくのかが重要だ。小瀬は、新卒が最初にぶつかる壁をどのように乗り越えたのだろうか。

●新卒はできなくてあたりまえ

「僕の場合、とにかく先輩に助けられました。『新人はできなくてあたりまえ』『もし間違っても、必ずフォローするから安心して!』と常に声を掛けてもらえたことは本当に心強かったです。
それに、利用者さんの寛大な気持ちにも救われました。新卒で技術もおぼつかない僕では不安も大きいはずなのに、できないことを責められたことはほとんどない。
それどころか、『若くて技術も未熟だけど、この仕事を選んでがんばっているだけで十分! 技術はこれから上達するんだから、気にしないで』と逆に気遣ってもらい、ありがたく思う反面、満足なケアができず申し訳ない気持ちでいっぱいでした」
訪問看護師として経験を積んでも、落ち込んだり、壁にぶつかることはいくらでもある。ただ、乗り越え方を知っていれば、モチベーションの維持や成長につなげることもできる。

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●多くの人に支えられて

訪問看護師として経験を積んでも、落ち込んだり、壁にぶつかることはいくらでもある。ただ、乗り越え方を知っていれば、モチベーションの維持や成長につなげることもできる。
先輩と利用者さんに助けられながら、壁を乗り越えようともがく小瀬にも、少しずつではあるが成長が見られるようになっていた。本人は、自分自身の成長をどのくらい認識していたのだろうか。
「自分が成長できているのかわからず、焦りもありました。それでも、多くの人に支えられながら、毎日必死で仕事をするうちに、少しずつ成長を感じられるようになりました。
具体的には、20回指導を受けないと覚えられなかった技術が、3~4回の指導で習得できるようになったこと。利用者さんの体の変化を観察できるようになったこと。
そして僕自身、最も成長できたと感じたのが、包括的な視点で見られるようになったことです」

●訪問看護の醍醐味とは?

訪問看護は看護師だけでなく、医師、薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパーなど、あらゆる職種の人がかかわる。
利用者さんが快適に在宅で過ごせるようにするために、多職種とのチームづくりや体制づくりを行うことは、訪問看護師の役目であり醍醐味だ。利用者さんを取り巻く社会資源を活用して、動かしていくことが今後の課題だと感じている。

●成長を視覚化する

「あと、これはやっておいてよかったなと思うのが、入社してから今まで、何ができて、どんな失敗をしたのかを時系列で記録すること。成長スピードが視覚化されて、自分には何が足りないのかを客観的に見ることができました」
訪問看護に限らず、どんな職場でも新人が自信を失って落ち込むのはあたりまえのこと。自分の未熟さを受け止めて、どう乗り越えていくのかが重要だ。小瀬は、新卒が最初にぶつかる壁をどのように乗り越えたのだろうか。

●病院よりも濃い教育

新卒で訪問看護の世界に飛び込むのは、ケースが少ないだけに不安も大きかったはずだ。これから訪問看護を目指す新卒の人に、小瀬がどうしても伝えたいことがあるそうだ。
「新卒が不安を感じるのは、どこに勤務しても同じ。訪問看護だから特別大きな不安を感じるということはないです。あと、訪問看護は一人で行うイメージを持たれますが、決してそんなことはありません。
単独訪問をするまでに20回以上先輩に同行して、みっちり指導を受けます。また、訪問が終わるたびに振り返りの時間を用意してもらえるので、病院よりも密度の濃い教育を受けられると言ってもいいかもしれません」

●まずは見学からチャレンジ

「それと、もし訪問看護に興味があるならば、ステーション選びは慎重に。教育体制が整っていて、新卒を『よく来てくれた!』とウェルカムな気持ちで受け入れてくれるところがお勧めです。見学に行った際に確認するとよいかもしれません。

●高まる訪問看護の需要

2025年に、75歳以上の高齢者が2000万人を超えるほか、国民の60%以上が自宅での療養を希望するなど、訪問看護の需要はますます高まることが予想される。
それに伴い、新卒の訪問看護師が必要とされる時代は必ずやってくる。小瀬のケースを知ってもらうことで、新卒や経験が浅いから訪問看護は無理と考えている多くの人に、訪問看護の世界に飛び込んでもらえたら、これほどうれしいことはない。

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