昨年度に引き続き、日本看護協会の
看護職員の多様なキャリア支援検討ワーキンググループの委員となりました。
毎年、約6万人の看護職が生まれますが、
1年以内に辞める新人が7.5%。
最近は、目的を見失う人や
できているのに自己肯定感が低い人がおり、
ゆとり世代の特徴が現れており、
そのことを把握して、
マネジメントしていくことが大切。
また、新人看護職は奨学金制度で3年はなんとか働くが、
その後に転職することが多いのも特徴。
一方、60歳以上の看護職が11%を占めるようになり、
今後も、この世代の労働力が大切。
しかし、役職者が再雇用で六掛けの給料になるなど、
プライドもあり、同じ職場というよりは、
他に転職したほうが良いケースも出てきている。
このように新人とプラチナ世代の特徴があるが、
20代後半から50代前半までの働き盛りの世代の特徴は、
50代前半までに5施設以上で働く人が半数以上いること。
そして、病院で離職が多い現場は、「休みが取れない」
「残業が多い」という問題が多く、
離職→質が上がらない、の悪循環になりやすい。
ということで、
・看護職として初動(新人としてズッコケない)
・看護職として安定飛行(キャリアチェンジしつつも働き続ける)
・看護職として緩やかな着地(良い意味で延命キャリアを全う)
という流れがあります。
今後も、日本全体で看護の需要は増え、
看護職員がやりがいを持って働き、
医療・保健・福祉に貢献していくために、
・看護職の初動をうまくいかせるためには?
・安定飛行を続けるためには?(途中に乗り換えてでも)
・走れるまで走り続けて頂くためには?(無理はNGですが)
ということを、看護職のニーズやキャリア課題に沿って、
対応していくことが求められます。
委員の方々と話す中で、
ナースセンターの意義やハローワークとの違い、
今後、必要となる労働政策など、
大変勉強になります。
また、今回もデータ分析で本質的なところを把握しつつ、
実際に看護職員がやりがいを持って
働く総量/働ける総量の割合を高めていくために、
ウェブ開発で普及・啓発をしていくことになりますので、
非常に重要な取り組みとなりそうです。
ケアプロでは、新卒訪問看護師9名がこれまで離職はありませんが、
今後は様々なキャリアアップやライフイベントで
良い意味で離職していくことになります。
また、新卒に限らず、一緒に働く仲間のより良いキャリア実現と
経営側としての人財の質と量が向上していけるよう、
今回の委員会での知見をいかしていければと思います。