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公開日:2022/05/09

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乳がん患者の外出ニーズ 〜温泉旅行に行きたい〜

ケアプロでは、病や障害があっても自由に外出できる世の中を目指して、外出支援プラットフォーム「ドコケア」を運営しています。今回、がんサバイバー(がん治療を終えた方だけでなく、がんと診断されたばかりの方や、治療中や経過観察中の方なども含む、すべての「がん体験者」のことを指し、日本におけるがん体験者の数は、2015年時点で533万人と推計されています)の外出ニーズについて調査をしました。その中で、乳がんサバイバーから温泉に行きたいという声が聞かれました。

・がん患者向けの情報サイト登録者へのメール調査送信者数:42,960名

・回答数:31名

・性別:女性90.3%、男性6.5%、回答しない3.2%

・年齢:60代32.3%、50代29%、40代16.1%、70代12.9%、30代6.5%、80代3.2%

・疾患:乳がん80.6%、婦人ガン9.7%%、血液がん6.5%、甲状腺がん+MDS3.2%

・外出頻度として聞いた項目:通院、買い物、趣味、食事、行楽、旅行

外出頻度の傾向としては、発症後に、全体的に外出頻度が減り、特に行楽や旅行の頻度が減っていました。そして、下記のような回答が得られました。

 

<発症後の移動手段・サポートについて>

・精神的にストレスがかかり腹痛を起こして出掛けにくくなった
・最寄りの駅は大変混み合うので、一駅歩くことが増えた。通院なども含めて目的地が遠い場合、タクシーなどの使用も選択肢として考えることが多くなった
・家族に送り迎えをしてもらうことが増えた
・運転が長時間できない

 

<現在のお出かけでの困りごと>

・ストレス性腹痛とコロナに対する恐怖
・左胸の乳房の温存手術をしたので 温泉に行く機会がめっきり減った
・温泉にはいけない。乳がんの傷があるので
・体温が上がると以前のように体温調整が出来ないか、、、気分が悪くなりやすい。そのため気軽に乗り物も利用しにくく感じている
・全摘した胸の方の足の小指の爪が反りかえる。そちらの足に重心がかけずらい
・薬の副作用で体調にムラがある日も有る為、用事で予約が必要な場合に遅延する事も有り、相手側にご迷惑をお掛けして申し訳無いです
・旅行の際、家族風呂か、部屋のお風呂にしか入れない!広い温泉に入れない!
・頻尿になって、トイレにいつでも会見場所でなければ出かけられない、近頃は、コロナ感染防止の為と言ってトイレの利用が出来ないところが増えて困っています
・車酔いが年々ひどくなり、自分で運転出来る所しか出かけられないです
・以前は自転車で買い物、今は歩き
・重い荷物を持てない
・ウイッグでの外出が不安。乳房全摘してるので温泉や銭湯に行けない
・足元がふらつく
・大浴場などの温泉に入れない。問い合わせなどの時に、刺青と勘違いされてるかな?と思う事があった

 

<今後、やってみたいお出かけ>

・貸し切り温泉に行きたい
・抗がん剤副作用の脱毛で中々行けなかった温泉に行きたい
・お昼間の露天風呂にゆっくり入りたい
・レンタカーを活用して近場の温泉へ行きたい
・トレッキング、海外旅行
・近場で良いので、温泉旅行をしたいです
・趣味のお稽古事もお休みしているので、再開したいです
・国内、海外問わず、旅行に行きたい
・毎年、年に10回行っていた旭山動物園に行きたい
・以前と同じに日帰りバスツアーに年2回いきたい

 

今回は、乳がんサバイバーの身体的な負担や精神的な悩み、社会的な見られ方への抵抗感などが大きな障壁となって、生きにくい、外出しにくい世の中があることがわかりました。一方で、本当に温泉に行きたい方が多いこともよくわかりました。がんサバイバーの治療と仕事の両立支援が、推進されていますが、温泉などの余暇の支援も、充実していくことが望まれます。すでに、サバイバーが行きやすい温泉の情報サイトもありますが、生きやすい、外出しやすい世の中になるよう、ドコケアとしても取り組んでいけたらと思います。