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公開日:2023/04/05 最終更新日:2023/04/04

代表ブログ

政府系ファンドが保有する株式の自社株買い

ケアプロでは、地域ヘルスケア産業支援ファンド投資事業有限責任組合が保有するケアプロの株式を自社株買いしました。

本ファンドは、いわゆる政府系ファンドであり、下記の組合員で構成されています。
株式会社みずほ銀行
株式会社北海道銀行
株式会社秋田銀行
株式会社北都銀行
株式会社東北銀行
株式会社足利銀行
株式会社常陽銀行
株式会社千葉銀行
株式会社千葉興業銀行
株式会社横浜銀行
株式会社北陸銀行
株式会社静岡銀行
株式会社紀陽銀行
株式会社中国銀行
株式会社福岡銀行
株式会社沖縄銀行
株式会社西日本シティ銀行
株式会社北日本銀行
株式会社栃木銀行
横浜キャピタル株式会社
株式会社地域経済活性化支援機構
株式会社AGSコンサルティング(GP)
REVICキャピタル株式会社(GP)

2014年11月21日から2023年3月17日までの約8年4ヶ月という長い間、お世話になりました。

政府系ファンドというと、赤字の会社の事業再生をしたり、投資はしたけれど回収できないことが注目されることがあります。

本ファンドの投資対象は、以下3つの区分で事業成長を目指す事業者という特徴があります。
1.保険内
地域包括ケアの成立支援 (在宅事業、見守り、介護従事者支援、クリニック支援、等)
2.保険外
公的保険を補完するサービス(検診事業、フィットネス、等)
3.新規事業
新たなヘルスケアサービス (観光・農業との連携、配食、街づくり、等)

そのため、ケアプロ以外では、下記のような投資先企業がありました。
株式会社楓の風
株式会社インテグリティ・ヘルスケア
日本医師会ORCA管理機構株式会社
株式会社日本医療機器開発機構
健康増進事業株式会社
よどきり医療と介護のまちづくり株式会社

ケアプロには、本ファンドから、国沢さん、松田さん、蔭山さん、朝比奈さんという4名の役員が順番で社外取締役として就任しました。

また、本ファンドの運営会社の一つであるAGSコンサルティングの皆さんには、内部統制のための資金管理や規程整備等でサポートしていただきました。

さらに、本ファンドの役職員の皆さんのネットワークで、販路拡大等も支援していただきました。

私としては、政府系ファンドに入ってもらい、外部からの厳しい目を持って、ケアプロの組織と事業を成長させて、法人としてのレベルを高めたいという思いがありました。

実際には、厳しいというよりは、真面目かつあたたかく、時にユーモアあふれるサポートが多かった印象です。

ケアプロの社員も、本ファンドの皆さんとは仲睦まじくさせていただき、退任されることや今回の自社株買いによって関係が終了することに残念な気持ちを持つ者もいました。

ただ、ファンドなので、いつかタイミングが来るもので、出資していただいたお金を増やしてお返しできたことと、構築した関係性はすでに色々な形で発展しており、このタイミングだったのかな、と清々しい気持ちです。

他の株主からも、今回の自社株買いについて前向きなご意見をいただきました。

この10年を振り返ると、超高齢多死社会におけるヘルスケアニーズの増加の一方で、公的保健財源が厳しくなり、医療・ヘルスケア産業の育成はますます必要になってきています。

ただ、新たなビジネスを創造するためには、資金やノウハウ、そして何より、やり遂げられる人材育成が必要です。医療介護関係者の中で、新たなビジネスを創造しようと挑戦したもののうまくいかない方もいます。

そのため、これからの10年では、ケアプロとして革新的なヘルスケアサービスをプロデュースすると共に、ファンドではありませんが、他社や業界全体への支援等を通して、医療・ヘルスケア産業の発展に寄与していけたらと思います