血糖値が高いときの食事はどうすればいい?食生活から見直す血糖値対策

公開日:2021/08/05  最終更新日:2023/10/17

弊社のセルフ健康チェックで測定いただけるメニューのひとつに、血糖値があります。

 

血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。

食事中の炭水化物などが消化吸収されブドウ糖となり血液に入ります。このため血糖値は健康な人でも食前と食後で変化します

ブドウ糖は生きていくためのエネルギー源となり、血糖値は高すぎても低すぎても身体に影響を与えます。

そんな血糖値ですが、血糖値と聞くと思い出されるのが糖尿病かと思います。

 

糖尿病は生活習慣病のひとつとされています。

糖尿病は発症の仕組みで、大きく1型、2型と分けられます。

2型糖尿病は、膵臓から出るホルモンであるインスリンの分泌低下を起こす複数の遺伝的な因子に、食べ過ぎや運動不足などの生活習慣による内臓脂肪型肥満が加わって、インスリン作用の需要と供給のバランスが壊れて発症します。

 

また生活習慣病という言葉もよく聞かれると思います。

生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」のことを指しています。

食習慣や運動習慣の改善は、生活習慣病のリスクを低減し、発症を予防にすると言われています。

 

生活習慣の改善は様々ありますが、今回は食生活を改善するヒントをお伝えしようと思います。

 

血糖値が高い時の食事のポイント①:バランスのとれた適切な量と質の食事を知りましょう!

バランスのとれた食事を目指すために、参考になるものがあります。

食事バランスガイド」はご存知でしょうか?

実際に望ましい食生活をするための目安が、厚生労働省と農林水産省の共同により示されています。1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安や、年齢や身体活動レベルによる摂取の目安もあります。

 

その他、どのくらいの量を食べたらよいかを知るために、1日に必要な推定エネルギー量や、三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質の目安量を調べてみるのもよいでしょう。

 

まずご自身の食生活を、上記のようなものを使って振り返ってみましょう。そうすることで、食べ過ぎているものや、逆に足りないものに気づくことができます。

 

血糖値が高い時の食事のポイント②:ご自身の状況に合わせ、食事を選び、バランスのとれた食事を目指しましょう!

 

ご自身の食生活を振り返った後は、毎日のお食事で改善にチャレンジです。

 

主食、主菜、副菜を組み合わせると、バランスの良い食事に近づきます。

主食はごはんやパン、麺などの穀類を主な原料にした料理で炭水化物を多く含みます。

主菜は魚や肉、卵、大豆を主な材料にした料理で、タンパク質や脂質を多く含みます。

副菜は野菜、いも、改装などを主な材料にした料理で、ビタミン、鉄、カルシウム、食物繊維などを多く含みます。

丼ぶりものや麺類の食事をするときは、サラダや豆腐、煮物など副菜となるおかずを一品足してみることから始めてみましょう。

 

商品パッケージに書かれているエネルギー量や栄養素の表示を見て選ぶことも、量を意識しながら食事をするコツです。

商品パッケージにはたくさんの栄養素が書かれていますが、まずはエネルギー量、三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質を見るとよいでしょう。

 

血糖値が高い時の食事のポイント③:よりよい食べ方にもチャレンジしてみましょう!

主食、主菜、副菜の組み合わせだけでなく、食べ方にもコツがあります。

まず、食べる順番です。野菜など食物繊維が豊富な食材をごはんやパンなどの主食より先に食べ、よく噛んで食べることによって、食後の高血糖を穏やかにする効果が期待できると言われています。

 

次に食事のタイミングです。

規則的に3食とることもポイントです。朝食を抜いたり、遅い時間帯の夕食をとる、といった食習慣は肥満を助長すると言われています。

 

いろいろとお伝えしましたが、ちょっとしたことでもよいので、できそうなところから始めてみましょう。

今朝食べたものを思い出して昼食を選んだり、普段の水分補給を水や無糖のお茶にしたり、昨日は朝食食べられなかったから今日は食べようなど、食事について思い浮かべるだけでも大きな一歩です

 

当たり前のようなことが、実は難しかったりします。これを機会に、ご自身の食生活を振り返り、できそうなところから始めてみましょう!

 

 

 

※参考文献(サイト)

1) e-ヘルスネット(厚生労働省).「血糖値」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-085.html

2) e-ヘルスネット(厚労省).「生活習慣病」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-040.html

3) e-ヘルスネット(厚労省).「リスク因子」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-030.html

4) SMART LIFE PROJECT.「生活習慣病を知ろう!」

https://www.smartlife.mhlw.go.jp/event/disease/

5) SMART LIFE PROJECT.「日頃から予防する栄養・食生活」

https://www.smartlife.mhlw.go.jp/event/disease/nutrition/

6) 日本人の食事摂取基準(2020年版)P.461-475

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586592.pdf

7) 厚生労働省.「食事バランスガイドについて」

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html

8) 健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料 P.18-20

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_02.pdf

9) 糖尿病診療ガイドライン2019 P.33-55

http://www.fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/gl/GL2019-03.pdf

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