空腹時の血糖値って何?高いとどうして問題なの?

公開日:2021/09/24 

あなたは血液検査の前に食事を摂りますか?

検査当日の朝食は食べずにお越しください」と病院で案内されませんか?

 

それは「食事を食べると検査値が変わる項目」があるからです。

食事を食べると変化しやすい項目のひとつに「血糖値」があります。

 

今回は、血糖値が食事の前後でどのような変化があるか解説していきます。

 

「空腹時血糖値」と「随時血糖値」の違いは?

「空腹」とは、朝まで10時間以上絶食とされています。

 

では、随時血糖値とは何なのか。

食事と採血時間との時間関係を問わないで測定した血糖値」のことをいいます。

 

ということは、随時血糖値の中に空腹時血糖値も含まれてしまいます。

医学的には、空腹時血糖値と随時血糖値は別のものという考え方で、食事内容や個人差などによって血糖値が大きく変わるからです。

 

ある研究データによると、随時血糖値は空腹時血糖と同じ水準になるまでおよそ食後3.5時間から5時間ほどかかるそうです。

なので、食事をしてから10時間以上経過している時の血糖値を、空腹時血糖値としています。

 

空腹時血糖値が高いとどうなるの?

過剰な糖は全身の血管や神経などにダメージを与え、糖尿病をはじめとする様々な病気を引き起こす可能性があります。

 

空腹時血糖値が110mg/dlを超えると要注意です。

 

食後高血糖が続くとどうなるの?

食後2時間以上経過しても血糖値が140mg/dl以上ある状態を「食後高血糖」といいます。

 

食後は誰でも一時的に血糖値が高くなりますが、食後約2時間ほどで正常の範囲に戻ります。

 

食後血糖値が高い方は、血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の分泌が少なかったり、働きが不十分な可能性があります。

 

食後血糖値も、空腹時血糖値が高い時と同様に血管を傷つけてしまいます。

さらに放置しておくと、脳血管障害や心筋梗塞など大きな病気を引き起こす可能性があります。

 

血糖値を下げるにはどうしたらよいの?

ポイントは3つあります。

自分の血糖値を知ろう

「血糖値を下げればいいんだ!」なんてやみくもに行動するのは危険です。

血糖値は高くても低くても体に影響が大きい項目です。

 

空腹時血糖値の基準範囲は、73mg/dl~109mg/dlです。

 

血糖値が50mg/dlを下回ると、脳に必要なエネルギーが不足して意識を失うこともあります。

まずは自分の血糖値が、空腹時と食後2時間でそれぞれ適正な範囲にあるか検査をしてみてください。

適正なエネルギー量を知って規則正しい、バランスの良い食事を心がけよう

適切なエネルギー量を「知る」ことが大切です。

 

まずは自分の標準体重と1日に必要なエネルギー量を計算してみましょう。

 

標準体重=身長(m)×身長(m)×22 

※22は最も病気になりづらいと言われているBMI値を指します

 

求めた標準体重から、1日に必要なエネルギー量を計算してみましょう。

 

1日に必要なエネルギー量(kcal)=標準体重(kg)×身体活動量(Kcal)※表参照

※身体活動量(ご自身の日常生活に近いものを選んでください)

デスクワークが中心 25~30Kcal
立ち仕事が多い職業 30~35Kcal
力仕事が多い職業 35Kcal~

例えば、身長170cmの人で立ち仕事が多い方の場合…

 

1.7×1.7×22=63.58kg…標準体重

 

64×(30~35)=約1907~2225Kcalが1日の食事で摂取した方がよい適切なエネルギー量になります。

 

このエネルギー量を元に、三大栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質をバランスよく摂取しましょう。

コンビニやスーパーで買い物をする際には「栄養成分表示」を見てみるのもいいですね。

 

まずは今の食事内容のエネルギー量とバランスを意識してみるだけでも変わってきます。

 

日常生活の活動量を上げよう

具体的な運動としては、インスリンの効果を高めて血糖値を下げる効果のある有酸素運動と筋力トレーニングがあります。

 

はじめからハードな運動にチャレンジするのが難しい、という人は、最初の一歩を踏み出すきっかけとして、エスカレーターではなく階段を使ってみたり、一駅手前で降りて歩いたり、日常生活の中から負荷をかけてみると良いでしょう。

1週間続いたら歩幅を広くして歩いたり、早歩きをしたり…徐々に負荷を上げてみましょう。

 

「楽しい、身体を動かすのが気持ちいいと思える範囲で続けることが大切です。」

 

まとめ

血糖値は日々の生活習慣の積み重ねが大切な項目です。

まずは続けられる範囲でいいので、実際に行動してみましょう。

 

血糖値の測定は検体測定室で手軽に測定することができるのでぜひご活用ください。

 

◎参考資料

1)厚生労働省 第9回 特定健康診査・特定保健指導のあり方に関する検討会資料

資料1 保健指導対象者の選定と階層化における随時血糖値の判定基準について

 

2)糖尿病標準診療マニュアル2021(一般診療所・クリニック向け)

 

3)厚生労働省 e-ヘルスネット 高血糖 

 

4)日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲- 解説と利用の手引き-

 

5)一般社団法人 日本糖尿病学会 糖尿病42(2)

特集 インスリン抵抗性 運動とインスリン抵抗性

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