HDLコレステロールとは?低くなるとどうなる?基準値を保つための習慣って?

公開日:2021/11/17 

「コレステロール」と聞くと、善玉、悪玉コレステロールといった言葉や、数値が高くない方がよい、卵を食べ過ぎない方がよい…?などと思い浮かぶかもしれません。

そもそもコレステロールとは一体何なのでしょうか?

今回はHDLコレステロールについて説明していきます。

コレステロールとは?

脂質の仲間です。脂質には、コレステロール・中性脂肪・リン脂質・遊離脂肪酸などがあります。

コレステロールは、細胞膜や、ステロイドホルモンや性ホルモンといったホルモン、胆汁酸の材料となります。

7~8割は肝臓で合成され、2割~3割が食事を通じて体外から取り入れられます。

身体の中でちょうど良い量に調整されています。

HDLコレステロールとは?

HDLとは「High Density Lipoprotein」の頭文字で、日本語だと高比重リポタンパクと言います。5種類あるリポタンパクのひとつです。

脂質は血液に溶け込めるように、アポタンパクと結合してリポタンパクという粒子になります。含まれる脂質やタンパク質の量によって比重が異なるため、5種類に分けられています。

HDLは増え過ぎたコレステロールを回収し、血管壁にたまったコレステロールを取り除き、肝臓へ戻します

増えすぎたLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が動脈硬化を促進するのとは反対に、抑制する働きがあるため善玉コレステロールと言われています。

HDLコレステロール値が低いとどうなるの?

HDLコレステロール値は低いほど、心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患が増加すると言われています。40 mg/dL未満からリスクが急上昇し、脂質異常症の診断基準のひとつとされます。

また、血中のコレステロールや中性脂肪といった脂質の異常は、血管に負担をかけ、動脈硬化を引き起こすリスクとも言われます。

HDLコレステロールのためにできることは?

①血液検査を受けて、現状を知りましょう

値に異常があっても自覚症状はなく、狭心症や心筋梗塞が起こって初めて明らかになることが多いと言われています。

そのため、日頃の職場健診や特定健診などで血液検査を受けることが大切です。

②生活習慣を振り返り、改善点を見つけましょう

HDLコレステロール値の低下は、食べ過ぎや運動不足といった生活習慣、糖尿病などの基礎疾患、お薬によるもの、遺伝性、栄養不足や消耗が激しい状態など、様々な原因があります。

また、中性脂肪の低下とともにHDLコレステロール値が上がると言われています。

まずは食事や運動、喫煙といった生活習慣に目を向けましょう。

●食事

コレステロール異常の原因は個人差が大きいです。コレステロールの摂取量だけでなく、飽和脂肪酸を減らすなど様々な要因の改善が大切です。

日頃の食事で心掛けたい基本的なポイントを紹介します。

<食事のポイント>

  • 過食を抑え、適正体重を維持する
  • 肉の脂身、動物性脂肪(牛脂、ラード、バター)、乳製品、魚卵を含めた卵の摂取を抑える
  • 魚、大豆の摂取を増やす
  • 野菜、海藻、きのこの摂取を増やす
  • アルコールの過剰摂取を控える
  • 精白された穀類を減らし、未精製穀類の摂取を増やす(玄米や全粒粉パンなど)
  • 食塩を多く含む食品の摂取を控える

●運動

運動は、中性脂肪値の低下とともにHDLコレステロールを高めると言われます。

定期的な中強度以上の有酸素運動がお勧めです。

<運動のポイント>

・有酸素運動を中心とした運動

ウォーキング、速歩、水泳、歩くような速さのジョギング、自転車、踏み台昇降などの大きな筋肉をダイナミックに動かす運動

1日合計30分以上を毎日続ける

難しい場合は週3日は実施しましょう。1日の中で短時間の運動を数回に分けて合計30分としても大丈夫です。

・中強度以上の運動

3メッツ以上の強度で、通常速度のウォーキングに相当する強度の運動がお勧めです。

心血管疾患や骨関節疾患がある場合や体力に自信のない場合は、3メッツ以下の強度である掃除、洗車、子どもと遊ぶ、自転車で買い物に行くなど、生活活動の中で身体活動量を増やしてみましょう。

HDLコレステロールについてまとめ

HDLコレステロールはいわゆる悪玉コレステロールを回収する役割があります。

数値が低いほど身体への影響が懸念されますが、自覚症状はありません。

狭心症や心筋梗塞が起こって初めて明らかになることが多いと言われています。

まずは定期的な血液検査でHDLコレステロールの状況を確認しましょう。

その上で、食事や運動といった生活習慣を振り返り、できそうなことから実践しましょう。

参考サイト
1) 日本動脈硬化学会「コレステロール摂取に関するQ&A」
https://www.j-athero.org/jp/general/5_colqa/

2) 日本動脈硬化学会「動脈硬化は怖い病気のはじまり」P.2
https://www.j-athero.org/jp/wp-content/uploads/general/pdf/doumyaku_p2020.pdf

3) e-ヘルスネット(厚生労働省)「HDLコレステロール」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-071.html

4) e-ヘルスネット(厚生労働省)「血清脂質」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-021.html

5) e-ヘルスネット(厚生労働省)「脂質異常症を改善するための運動」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-003.html

6)食事摂取基準(厚生労働省)「脂質」P.110,125,127
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

7) 国立循環器病研究センター病院「動脈硬化」
http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/atherosclerosis.html

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