フレイルとは?予防のために日々の食事でできることとは?

公開日:2021/11/18  最終更新日:2023/10/18

 

あなたは20代30代の時と比べて食生活に何か変化がありましたか?

揚げ物やお肉が食べれなくなった、あごの力が弱くなって硬いものが食べられなくなった…などありませんか?

食事をしっかり摂ることは、栄養失調を防ぐとともに、様々な病気の予防に重要です。

歳と共に食事量が減り続けると、フレイルサルコペニアと呼ばれる状態になる可能性があります。

 

フレイルは主に3つの要素で構成されています。

・身体的フレイル:筋力の低下など

・精神心理的フレイル:認知機能低下など

・社会的フレイル:とじこもり、孤食な

 

若いうちから気をつけて未然にフレイルを防ぎましょう!

 

①そもそもフレイルって知っていますか?

 

フレイルは、直訳すると「虚弱」と言います。

もう少しかみ砕くと

・加齢に伴う予備能力低下のためストレスに対する回復力が低下

・『健康な状態』と『介護が必要な状態』の中間

・健康な状態にも戻れる可逆的な状態

を指します。

 

では、具体的にフレイルの基準は何だと思いますか?

 

下記5項目の内3項目当てはまるとフレイルの可能性が高いと言われています。

1〜2項目当てはまると、フレイルの前段階にあたるプレフレイルの可能性が高いです。

 

・体重減少(意図しない、年4.5kg以上または5%以上の体重減少)

・疲れやすい

・歩行速度の低下

・握力の低下

・身体活動の低下

 

あなたはいくつ当てはまりましたか?

「まだ大丈夫!」という年齢の方も、上記の基準を覚えておくことで予防策を取ることができます。

 

②フレイルの予防に大事な要素

・運動:筋トレを行ったり、たっぷり歩こう

・社会参加:ボランティアなどを行い、積極的に社会と関わろう

・食事(栄養):主食(お米、パンなど)、主菜(肉、魚、卵など)副菜(野菜、海藻、きのこなど)バランスよくしっかり食べよう。

 

身体的フレイルは「筋力の低下」が引き金となって起こります。筋力が低下すると、様々なリスクが考えられます。

 

例えば、足を骨折してしまいました。

リハビリに対し、頑張った人と消極的だった人を比べると、頑張った人の方が、早く元々の運動機能に近い回復をするはずです。

リハビリをしなかった場合、筋力が著しく低下し、治ったとしても、骨折以前と同じ生活は難しくなります。

もちろん若い人ほど回復するのが早く、筋力も元に戻りやすいです。

年齢を積み重ねると回復にも時間がかかるので、普段からいかに筋肉量を維持できるかがポイントになります。

 

③筋力の維持のために食事、主にタンパク質摂取を中心に解説します。

 

加齢により食が細くなると、タンパク質を十分量取ることが難しくなります。

もちろん運動習慣も筋肉量を維持する上ではとても大切です。

最も運動習慣がある年代は、60代以降という結果が厚生労働省から出ています。

この結果は、若い方は出勤や買い物に行くにも車で行くことが多いかもしれませんし、運動をする時間が確保できないこともあると思います。

しかし、時間が確保できるようになった定年退職後に趣味や外出の一環として運動習慣を持つ方が多いからだといえるでしょう。

 

以上の点を考えると、大切なポイントは食生活です。

 

1日のタンパク質の摂取目標は、男性は1日60g女性は50gです。

(タンパク質摂取量に制限がある方は医師の指示に従ってください)

しかし、実際の摂取量は目標値よりも10gほど少ないと言われています。

 

では目標値のタンパク質50gを取るためには卵だったら何個分になると思いますか?

 

答えは、卵約6個分です。

 

ちなみに牛もも肉であれば約250g、牛乳だったらコップ8杯分です。

 

一つの食材のみで摂取するのは難しいので、下記を意識して食事を摂ってみましょう。

 

④バランスの良い食事を摂っているか、日々の食生活を振り返りましょう。

 

タンパク質は様々な食材に含まれています。

一度に食べるのではなく、3食に分けるようにしてみましょう。

目安は1食あたり16g程です。

卵1個あたりタンパク質は8g程なので、毎食卵2個の計算になります。

 

また、食事内容だけでなく、楽しく食事ができることも大切なフレイル予防です。

 

噛む力を維持する為にも、日頃から下記を意識してみると良いでしょう。

 

・よく噛む

・しっかり飲み込む

・ちゃんと歯を磨く

・しっかり発声する

 

⑤まとめ

・加齢に伴う予備能力低下のためストレスに対する回復力が低下

・『健康な状態』と『介護が必要な状態』の中間

・健康な状態にも戻れる可逆的な状態

・筋肉量が減ると起きやすくなる

・運動習慣・社会参加・食生活が大切

・毎日の食事が楽しくなると、日々の楽しみが増えて楽しく過ごせるので運動習慣や社会参加を活発的になる

 

◎参考資料

https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/review_51_6_497.pdf

https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty

https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/frailty/index.html

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000207.000030413.html

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/04/dl/s0421-5h3.pdf

https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tanpaku-amino.html

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