卵巣がんの検査の種類や特徴、受け方をご紹介!
公開日:2023/07/05 最終更新日:2023/09/11
卵巣がんは、子宮頸がんや乳がんとは異なり、自治体などでの定期検査が行われていません。
実際、卵巣がんは妊婦健診や子宮がん検診、また他の症状で受診したときに偶然発見されることが多い病気です。
自覚症状も乏しく、自覚症状が出るころには進行していることも少なくありません。
しかし、ここ近年卵巣がんは増加傾向にあるため、ぜひ知っておいてほしいがんの一つです。
この記事では卵巣の検査や卵巣がんが疑われる際に行われる詳しい検査について記載いたします。
内診・経腟エコー・腹部エコー
内診:
腹部を触ったり、腟に指を入れて調べる診察です。
経腟エコー:
膣に超音波の機械を挿入して行う検査です。
卵巣では、良性腫瘍や悪性腫瘍(がん)の有無、その大きさなどを調べることができます。
腹部エコ―:
お腹の表面から超音波をあてる検査です。膣に機械を入れてなくてよいので、精神的負担が少ないというメリットがある一方で、膀胱に尿をためておく必要があったり、卵巣は身体の奥にある臓器のため、経腟よりは見づらいというデメリットもあります。
どちらにするかは医師と相談しましょう。
経腟エコー、腹部エコ―や内診で精密検査が必要と判断されると詳しい検査にうつります。
詳しい画像検査
主な詳しい検査には画像検査の「CT検査」「MRI検査」があります。
どちらも「身体を内部を画像にする」という意味では同じなのですが、それぞれわかることが異なるため、併用されることが多いです。
CT | MRI | |
どんな検査 | X線を用いて、体内を断面的、立体的に映像化する検査 | 強力な磁石と電波を使用して、体内の断面図を映像化する検査 |
わかること | ・卵巣から離れたリンパ節などへの転移の有無 | ・腫瘍の大きさや形
・良性・悪性の推定 ・卵巣近くの臓器にまで広がっているかどうか |
メリット | ・検査時間が短い(全身:5~15分)
・体内に医療機器等が入っていても検査できる |
・被ばくをしない |
デメリット | ・X線を使用するため少ない量ではあるが被ばくする | ・体内に金属等が入っていると検査できない
・検査時間がかかる(骨盤内のみ:15分~45分) |
検査の受け方について
検査を受けるにあたり、下記3点の症状がある時は早めに検査を受けるようにしましょう。
・腹部の張りや痛み、排尿時の違和感がある
・服のウエストがきつくなる、
・下腹部にしこりが触れる、食欲減退など
より早期に発見するためには、かかりつけの婦人科医をもち、1〜2年に1度の頻度で子宮や卵巣の超音波検査をすることで子宮や卵巣の状態を定期的に確認することができます。
例えば、「子宮の検診」といえば「子宮頸がん検診」が思い浮かぶでしょう。
子宮と卵巣は場所が近いので、子宮頸がん検診でも見つけられると思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、一般的な子宮頸がん検診で卵巣まで確認されることはほとんどありません
このため、卵巣の状態を確認するためには超音波検査が重要になってきます。
子宮頸がんの検診を受ける医療機関で、同時に超音波の検査も受けられる場合もありますので医療機関へ相談してみてください。
卵巣がんのリスク因子
また卵巣がんのリスク因子は一般的には「早発初経、未妊婦、高齢での出産、晩期閉経、肥満」と言われています。
排卵回数が多いほど、卵巣の膜に傷がつくことも多いため、卵巣の傷を修復する際にがんになりやすいと言われています。
当てはまる方は医師に相談してみるのもよいかもしれません。
またこのうち、日常生活で気をつけることができるのは「肥満」です。
適正な体重を維持するために健康的な食生活、適度な運動を心がけましょう。
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