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公開日:2015/10/15

代表ブログ

ロシア人医師と交流

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外務省の平成27年度 対ロシア技術支援日本センターOJT研修事業で、
ロシアから7月と9月に約50名の医療者が来日し、
私もビジネス交流会に参加したので報告したい。
今回の話は、本事業を受託している国際看護交流協会から依頼であった。
ロシアについて単純に興味があったこととケアプロとして
ロシアから学んだり、ロシアにいずれ展開する可能性もあると思い、参加した。
参加者は、病院長、クリニック院長、保健次官、大学教授、
地域医療センター長、病院集中治療部の責任者、外科医、心臓外科医、
医師のアイデアを商品化している脳神経外科医、移動式診療所の医師など。
日本の予防医療に関心をもつ人もいるということで楽しみにしていた。
会場に到着すると、大柄なロシアの方々。
食事を摂りながら挨拶をするが、英語を話される方は少数。
通訳が必要だった。昼からジュース代わりにビールやサワーを飲む豪快さを垣間見たが、
コーヒーにスティック砂糖3本を入れている方にはさすがに注意した。
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さて、そもそもロシアについてだが、人口はほぼ日本と同じで1億45百万人。
しかし、国土は日本の45倍。天然資源が豊かであり、経済の核である。
一方で、今後は資源だけでは立ち行かなくなる危機感はあるようだ。
そのため、医療分野についても、他国から学んでいきたいと考えているのだ。
しかし、ロシアというとビジネスがしにくいイメージを持っている。
実際、世界銀行の「Doing Business 2014」では、ビジネスがしやすい国として
ロシアは92位。日本は27位、インドは134位、シンガポールは1位である。
ロシアの経済交流阻害要因について日ロ経営コンサルタントの方に伺うと
「認可事業の手続きに労力がかかること、ビジネスパートナーが
財務諸表などの公表をしてくれないためパートナーの選定が難しいこと、
輸出入通関の煩雑さなどがある」という。
ただ、日本にとっても、ロシアとの関係は重要。
しかし、現在のロシアの貿易額ランキングでは、
中国1位、オランダ2位、ドイツ3位、日本は7位である。
今回の外務省の研修は色々な思惑で動いているのであった。
私からプレゼンに対する反応としては、上々であった。
「ウォッカを飲み、男性の平均寿命は60代前半」
「公的な検診センターはあるが不便なところで来ない」
「ケアプロのようなものが大手の薬局チェーンと展開できれば利用すると思う」
「郵送検診もロシアではニーズがある」
「ケアプロのような事業をするためには何が必要か」
「日本ではどのような規制になっているのか」といった声が聞かれた。
次の日にケアプロのセルフ健康チェックの店舗に行くことにもなり、
寿司屋に行ってSNSの連絡先も交換し、今後も交流を続けていく。
中国、ロシア、米国など政治経済関係で複雑ではあるが、
ロシアの医療課題に対しても、日本人として、貢献していけるようになりたい。
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